現代国際関係学叢書第2

『軍縮・軍備管理』

 

編・著者:山本 武彦 庄司 真理子

判型:A5判・並製・342ページ

発行日:2017930

ISBN9784904180792

定価:2,700円+税

 

2巻では、現代の国際社会において重要な争点分野となって久しい軍縮と軍備管理をめぐる諸問題を扱った諸論文が収録されている。軍縮と軍備管理が同じ意味内容をもつ概念でないことは、もとよりいうまでもない。この巻はこの点を強く意識して編集された。しかし、それでも近年東アジアにおける国際安全保障問題の一つとして注目されている北朝鮮の核兵器開発や弾道ミサイルの近代化をめぐる争点は、軍縮と軍備管理の両方の側面を内包する問題である点を考慮すれば、さらに踏み込んだ議論を進めるべきであったかもしれない。

さらに、本巻の出版準備が最終段階に入った20177月に核兵器禁止条約交渉がまとまり、同条約が調印されたことの意義について論じた本格的な論文をも収録すべきであったかもしれない。しかし、いまだ発効しない段階でこうした論考をおこすことに躊躇せざるをえなかったのも事実である。序章で若干触れてはいるが、この問題の重要性については、正式に発効した段階で、改めて腰を据えた論争が展開されることを期待したい。それまで、時をまち世界と日本の朝野における議論の展開を冷静に観察していきたいものである。

あとがき より 

 

《目 次》

現代国際関係学叢書刊行にあたって / i

はしがき / 1

序章 軍備管理・軍縮―核兵器禁止条約、信頼醸成措置をめぐって― / 庄司 真理子

1.はじめに / 3

2.核兵器軍縮・軍備管理と原子力 / 3

3.通常兵器の軍縮・軍備管理 / 13

4.軍縮・軍備管理をめぐる新たな課題 / 19

5.結びにかえて:軍縮・軍備管理と国連 / 25

第1部 核兵器と軍縮・軍備管理

第1章 「恐怖の均衡」制度化の試み― SALTIからSALTIIまで ― / 友次 晋介

1.はじめに / 33

2.SALT交渉前史 / 34

3.SALTI / 37

4.SALTII / 44

5.おわりに:SALT-IIIから見えてくるもの / 53

第2章 米ロ二国間核軍縮:戦略核兵器削減条約(START)を軸にみて / 福井 康人

1.はじめに / 59

2.初期のSTARTの概要 / 61

3.START条約に向けて / 65

4.STARTに見られる暫定的適用の事例 / 71

5.おわりに / 73

第3章 核実験の禁止:その意義と現状 / 広瀬 訓

1.はじめに / 81

2.「核実験の意味」 / 82

3.「核実験禁止」の長期的影響 / 85

4.核実験禁止の系譜 / 89

5.包括的核実験禁止条約(CTBT) / 92

6.今後の展望 / 97

7.おわりに / 99

第4章 核不拡散問題 / 秋山 信将

1.はじめに:核兵器と国際政治の変容 / 103

2.核拡散・核不拡散の理論的考察:先行研究 / 104

3.核不拡散レジームの形成 / 107

4.冷戦後の核拡散問題と不拡散体制の強化 / 116

5.まとめ / 123

第5章 国際原子力機関の保障措置 / 岡松 暁子

1.はじめに / 127

2.IAEAの設立と役割の変遷 / 128

3.NPTとの関係 / 130

4.米印原子力協力協定と日印原子力協力協定 / 134

5.結び / 136

第6章 非核兵器地帯を巡る現状と課題 / 中村 桂子

1.はじめに / 143

2.非核兵器地帯の概要 / 144

3.非核兵器地帯の進展 / 146

4.核兵器国との関係 / 153

5.消極的安全保証 / 154

6.追加的な非核兵器地帯:中東と北東アジア / 158

7.結びに代えて:非核兵器地帯条約と核兵器禁止条約 / 161

第2部 通常兵器の軍縮・軍備管理

第7章 通常兵器軍縮の進展と展望 ―「変容し続ける規範」という視角から / 足立 研幾

1.はじめに / 169

2.「変容し続ける規範」という分析視角 / 169

3.「不必要な苦痛を与える兵器禁止規範」の誕生 / 171

4.「大量破壊兵器」規制の進展と「通常兵器」規制の停滞 / 172

5.通常兵器規制への関心の高まりと限界 / 173

6.冷戦終焉と規範の変容の範囲 /175

7.変容の定着 / 177

8.通常兵器軍縮の展望 / 180

第8章 通常兵器の拡散と国際安全保障―輸出管理の機能と役割― / 佐藤 丙午

1.はじめに / 189

2.輸出管理の政策上の意義 / 190

3.制度の運用 / 193

4.輸出管理の国際協調 /195

5.兵器の拡散と輸出管理 / 200

6.輸出管理の変容 / 203

7.おわりに:輸出管理と国際システム / 207

第9章 テロリズムと小火器・通常兵器 / 宮坂 直史

1.テロ行為には何が使われるのか / 211

2.テロリズムを減らす現実的な策とは何か / 212

3.武器をいかにして入手するか / 215

4.小火器・通常兵器の国際的な規制 / 220

5.テロリストの武装阻止には何が必要か / 224

第3部 国際制度、地域国際機構の実情と諸課題

10章 化学兵器禁止体制の現状と課題 / 浅田 正彦

1.はじめに / 231

2.化学兵器の開発と使用の歴史 / 232

3.化学兵器の使用禁止 / 233

4.化学兵器の軍縮 / 235

5.化学兵器禁止条約の実施状況 / 245

6.シリアの化学兵器問題 / 248

7.おわりに / 250

11章 生物兵器禁止条約の役割の変化 / 天野 修司

1.はじめに / 259

2.生物兵器開発の脅威 / 260

3.新しい生物学的脅威 /264

4.生物兵器禁止条約の役割の変化 / 270

5.おわりに / 274

12章 宇宙の軍備管理 / 青木 節子

1.はじめに / 279

2.法的拘束力をもつ宇宙の軍備管理 / 280

3.軍縮会議での宇宙軍備管理:努力、挫折、信頼醸成措置への道 /289

4.おわりに:TCBMの強化をめざして / 293

あとがき / 300

編者・執筆者紹介 / 301

資料1 核兵器の禁止に関する条約(核兵器禁止条約)/ 302

資料2 核兵器の不拡散に関する条約(核不拡散条約 / 313

事項索引 / 319

人名索引 / 328

 

編者・執筆者紹介

編者

はしがき、あとがき 山本 武彦 早稲田大学 名誉教授(国際関係学)

序章 庄司真理子 敬愛大学国際学部 教授(国際機構論、国際関係論、平和・安全保障論)

執筆者

第1章 友次 晋介 広島大学平和科学研究センター 准教授(政治学、国際関係論)

第2章 福井 康人 広島市立大学広島平和研究所 准教授(国際法、国際関係論)

第3章 広瀬 訓  長崎大学核兵器廃絶研究センター 教授(国際法、国際関係論、軍縮論)

第4章 秋山 信将 一橋大学大学院 法学研究科 教授(安全保障、軍備管理・不拡散)

第5章 岡松 暁子 法政大学人間環境学部 教授(国際法)

第6章 中村 桂子 長崎大学核兵器廃絶研究センター 准教授(国際政策、核軍縮)

第7章 足立 研幾 立命館大学国際関係学部 教授(国際政治学、グローバル・ガヴァナンス論)

第8章 佐藤 丙午 拓殖大学国際学部 教授(国際関係論、安全保障、軍備管理、防衛産業)

第9章 宮坂 直史 防衛大学校 国際関係学科 教授(国際政治、危機管理)

10章 浅田 正彦 京都大学大学院 法学研究科 教授(国際法)

11章 天野 修司 日本医療科学大学保健医療学部 助教(外交史、国際関係論)

12章 青木 節子 慶應義塾大学大学院法務研究科 教授(国際法)

 

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